認知症のお年寄りを抱えた家庭
ホームセキュリティーのシステムは、大抵の場合は「入り込む者を監視するため」の
設備です。しかし「出て行く者」を監視するためにぜひとも導入すべき家庭があります。
それがこの「認知症のお年寄りを抱えた家庭」。
認知症にともなってあらわれる様々な記憶障害や行動のなかに、「徘徊」があります。
過去の思い出を突然急に思い出し、何十キロもはなれた目的地に行こうとする。そして
昼間や夜間かかわらず誰にも告げず、寝巻きのまま、裸足のままで不意に家を出て行こ
うとしてしまいます。このようなお年寄りを抱えた家族は、おちおち留守にも出来ず
ぐっすり寝ることも出来ず、気が気ではありません。ある家庭ではこの徘徊に悩むあま
り、家全体を鉄の柵で囲って監獄のようにしまった例もあります。
このようなばあい、赤外線センサーを玄関に取り付けてみる方法もありますが、これで
は感知した時の音が大きすぎ、お年寄りをおびえさせてしまう問題もあります。
そこで、コンビニエンスストアなどでよく使われている「来客チャイム」を導入されて
みるのがいいでしょう。それでも安心できない場合は「警備会社のセキュリティー」、
つまり警備員が実際に出動してくれるセキュリティー会社に相談されてみてはいかがで
しょうか。お年寄りにお守り袋に忍ばせた送信機を持たせ、あらかじめ配線工事を施し
た戸口や玄関からお年寄りが外出すればセンサーが反応、職員がお年寄りを探し出して
くれるという、「徘徊センサー」というものもあります。
しかしこれは設置するのに80万円から150万円かかり、高価なのが難点です。
最後に大切なことですが、お年寄りに徘徊の心を起こさせない環境つくりが大事です。
部屋の照明を強い光から淡い光に変えたり、ラベンダーなどの芳香がするぬるめのお風
呂に入れてリラックスさせれば徘徊行動に出にくい、との話もあります。
システムにたよらず、ご家族でお年寄りの内面を変えてあげてください。


