HOME >> ドロボウに好かれるマンション
いくらオートロック式で入り口に管理人が控えている立派なマンションであっても、
セキュリティー的に無防備な場所があります。それは「非常階段」。
もともと非常階段は火事や地震で普段のエレベーターや階段がふさがれて通れない場
合、住民を安全に逃がすためのもの。その非常階段がふさがれていてはいざと言う時
大変なことになりますので、夜間でも鍵がかけられていない場合がおおいのです。
さらに非常階段があるのは大抵マンション裏側の駐車場側。車が入り込む場所は管理
人室からも死角となっている場合が多く、簡単に侵入できます。たとえ防犯カメラの
類が設置されていても、管理人が席をはずしていたならば何にもなりません。
以前川崎市で発生した「幼児投げ落とし事件」の犯人は、駐車場側から侵入し、犯行
に及びました。マンションは裏返せば丸裸なのです。
火事や地震は滅多にありません。しかし盗みはいつでも来るのです。
防災意識以上に、ホームセキュリティーのこころが必要です。
侵入者にとっては何の意味も無い玄関オートロック。ここを超えれば、あとはドロボ
ウさんにとっては思いのままです。さて10階建てのマンションに入り込んだドロボ
ウさんは、何階の部屋を狙うでしょうか?やっぱり一番近く、なおかつ逃げやすい一
階?いいえ、人通りが多く、管理人さんの目もいきわたる一階。
そして路に面していれば、いつ誰が通って見つかるかわからない一階。ドロボウさんは気が気ではありま
せん。反対に、上の階に行けば行くほど、人通りは少なくなります。ましてや外から
のぞかれる事などまずありえません。独身者や学生をあてこんだワンルームマンショ
ンならばなおさらです。それに上の階に行けば行くほど住人も気がゆるみ、玄関ドア
を開けっ放しにしていることすらあります。こういう部屋を発見したならば大喜び。
また、当然の話ですが、上の階に行けば行くほど玄関から遠くなります。新聞や郵便
を取りに、ゴミを出しに、幼稚園に通うお子さんを送り出すために行って帰ってくる
時間がどうしても長くなります。こんな時、オートロックを信じ込むあまり肝心の玄
関の鍵を開けっ放しにしてしまう人がいます。これはとんでもないこと。たとえ五分
間の空白であっても、その間で「仕事を済ませる」プロだっているのです。
とにかく、一瞬のスキも作ってはいけません。
いつもの施錠こそが、ホームセキュリティーの基本です。
立ってから20年も30年も経った古いマンションならともかく、最近のマンション
は玄関が「オートロック」になっております。カギを開けるか、インターホンで中の
人に声をかけ、許しがあって初めて開くオートロック、これなら外からの怪しい人間
何か絶対に入ってこられずセキュリティー対策ばっちり?いいえ、とんでもない間違
いです!オートロックは頭を使えば、簡単にすり抜けられてしまいます。
マンションに住人が入る時、または出て行くときに、ドアが開いているうちにサッと
入ってしまえばいいのです。最近の都市部の人間関係では、同じマンションに誰々が
住んでいるかすべて記憶している人間など、まずいません。繁華街のマンションでは、
事務所やスクールとして部屋を使うマンションも多く、数限りない人が出入りする。
たとえ見知らぬ顔が入り込んでも、まず怪しまれることはありません。
また、あなたがマンションのオートロックをあけた瞬間に見知らぬ誰かがついて来
たら、あなたは多少は身構えるでしょう。しかしあなたがマンションから出るために
オートロックを開けた瞬間、見知らぬ誰かが入れ違いに入り込んでも、「自分には関
係ない」と、そのままやり過ごしてしまうでしょう。侵入者はこの心理を上手く使っ
てマンションに入り込むのです。出入りする人を待つまでも無く、いい加減に部屋番
号を押して「宅急便です。お届けモノを・・・」などと偽って上がりこむ方法すらあ
ります。
鉄とコンクリートの箱、マンション。しかし人間が作ったものだからこそ、知恵さえ
あれば簡単に入りこめるのです。日々の生活に、ホームセキュリティーの心を持ちま
しょう。
もし見たことの無い赤の他人が、あなたの部屋の鍵をもっていたらどうしますか?
そしてそのカギであなたの部屋に入り込んだとしたらどうしますか?
たとえあなたが鍵を落とさなくとも、充分可能性がある怖い話です。
一戸建ての家とは異なり、マンションは入れ替わり立ち代り、さまざまな人が出いり
するところです。賃貸マンション、特にワンルームマンションや学生街の安いマンシ
ョンならば、数年で住人が入れ替わって当たり前。今まで住んでいたマンションから
引っ越す時、大家や管理会社に鍵を返すのは当たり前のことですが、マスターキー以
外につくっておいた「合鍵」がある。合鍵を作る際に警察への届出、身分証の提示な
どはありません。だからいくら合鍵を作ってたくさん持っていても、黙っていれば誰
にもわからない、もちろん大家に合鍵を渡すこともありません。
だからあなたのマンションの部屋の以前の住人が、あなたの部屋の鍵を持っていることは充分ありうるこ
となのです。さらにその人物が、親しい友人や恋人に鍵を渡しているかも・・・
それらの人々が偶然あなたの部屋の前を通りかかり、興味本位で部屋に入り込む。ち
ょうど留守中で、机の上に金があったら・・・あとは鍵を普通に閉めて帰ってしまえ
ばいいのですから、これほど簡単な盗みはありません。
マンションによっては引越しの際、鍵をつけかえる場合があります。しかしこれで一
見あなたの部屋が安全になったように見えても、オートロックの玄関は赤の他人の鍵
で用意に入り込めてしまう場合が多く、よその部屋に被害が及ぶ恐れがあるのです。
新築マンションに最初に住むならともかく、年数がたったマンションに住む場合は、
以前の住人のことも頭に入れ、ホームセキュリティーには充分注意してください。
老朽化したマンションなどでは、玄関の鍵がピッキングに弱いタイプである場合が多
いものです。マンションでは一人だけ鍵のメーカーを変えてしまうと、管理人とのト
ラブルにもなりかねませんので、「補助錠」をドアにつける例も見られます。
さて、近所の家が「補助錠」をつけ、同じ階の住人がそれに習って次々と補助錠を備
え始めたならば、迷わずあなたも補助錠をつけてください。
ドロボウが侵入してドアを目の前にしたとき、ピッキングに無防備な鍵のみの部屋か
補助錠を備えた部屋か、どちらを選ぶかは明らかでしょう。
どこでも、弱いものが狙われます。虚勢であっても自身を強く見せてください。
ホームセキュリティー対策とは、ドロボウさんに対して自身を強くみせること、で
もあるのです。
春先は引越しシーズン。
マンションの前の路に引越し会社の大きなトラックが停まり、家具の出し入れで壁な
どが痛まないよう、マンションの床や壁に青いシートをかけて保護している光景を見
た人も多いでしょう。これを「養生」といいますが、これ怪しい人間をも守ってしま
う怖いもの。さらに青いシートはドロボウを招きよせる青い旗です。
引越し最中は、作業がしやすいようにマンションのオートロックは開けっ放し。忙し
く働く引越し会社の作業員は誰が住人か知るはずも無く、簡単に入り込めてしまいま
す。管理人の目も行き届きません。そして大きな荷物を持ってうろついていたにして
も「○○の知り合いです。引越しの手伝いで・・・」などと言ってごまかしてしまえ
る。
人の移動が多い春先、荷物までもドロボウの手に渡ってはたまったものではありませ
んね。
あなたも「新しいマンションに住める!」「お隣さんはどんな人かしら?」などと
ウキウキワクワクせず、常にセキュリティーの心で身を引きしめてください。
マンションの部屋へ忍び込む方法には、ふたつあります。ひとつは、玄関ドアを破
って忍び込む方法。もうひとつは、ベランダから忍び込む方法。
ベランダ破りの可能性が一番大きいのは一見一階に見えるでしょう。一階ベランダ
は地面から多少は高いといえ、勢いをつけたり台を使えば、簡単に塀を乗り越えて
侵入できますし、たとえ見つかったとしても安全に飛び降りて逃げられる高さです
。しかし一階の住人はそれに注意して戸締りを厳重にするでしょうし、入り込む際
にはどうしても通行人にいぶかしがられてしまう。
ベランダ破りの危険が高く、かつ犯行に結びつきやすいのは2階以上です。二階以上
の階になれば住人も安心して、窓をあけたままにして寝ることすらある。しかし外壁
の配水管、自転車置き場の屋根など鍛えた侵入者にとって足がかりとなるものはいく
らでもあります。3階、4階と階が上がるにつれて、外からの侵入は危険がともなっ
てきます。しかし最上階は別。無施錠の非常階段から屋上ベランダに上がり、そこか
らロープを垂らしてまんまとベランダに侵入できてしまいます。
また、ベランダの囲いは外から丸見えの鉄柵と、外から見えないコンクリート壁があ
りますが、防犯面を考えれば鉄柵が安全です。他人の目をはばむコンクリート壁はド
ロボウまでも隠し、やすやすと鍵を開けさせてしまいます。
安全な階などありません。たとえ地上20階に住んでいても、ベランダにもホームセ
キュリティーの目を光らせましょう。
きたないマンションとは、老朽化したマンションではありません。管理が行き届いて
いない、住民のモラルが低いマンションです。玄関に入れば郵便ポストには大量のビ
ラの類が投げ込まれ、きれいに処理されていないどころかあたりにまきちらされてい
る。駐車場側に入り込めば、片隅には古くなった自転車やバイクがホコリを被ったま
ま放り出されている。このような姿は、「住民がズボラで、危機意識が低い」ことを
ドロボウに予感させます。
もともとこういうマンションはオートロックすら無い場合
が多いので簡単に侵入できるのはもとより、住民同士の付き合いがないので、侵入者
いても怪しまれない。危機意識が低いので盗まれたことにも気がつかない。さらに住
民が警察とのかかわりを嫌がり、盗みに気がついても盗難届けすら出さない場合があ
ります。もう、セキュリティー以前の問題ですね。
このようなマンションでは、一攫千金の働きは出来ません。しかし安全に、地道に数
をこなせる現場と言えるでしょう。
安定した収入をドロボウに与えてはいけません。
さらに玄関に散らかるビラは、放火魔に目をつけられてしまいます。
スキは玄関にあらわれます。心も部屋もきれいにして、ホームセキュリティーの意義
を持ちましょう。
マンションやアパート、または個人住宅にもままあることですが、玄関や裏口にゴミ
や新聞紙が山積みになり、三日も前に使ったカサが立てかけてあったり、子供が使わ
なくなったおもちゃが放りだしてある場合があります。本人にしてみれば「どうせ使
わないから、無くなってもかまわない」のかもしれません。しかし大きな命取り。
このように散らかった入り口は
「住んでいる人間がズボラで、セキュリティーなぞに気を使わない」
ことを、侵入者に印象つけさせます。
「家の中も乱雑に散らかっているのだろう」
「大事な通帳や現金が、そのあたりに置きっぱなしなんだろう」
「留守中に入って荒らしても、全然気がつかれないだろう」
このような意味で、ドロボウの心をくすぐります。
また、ベランダ部分を物置として、使わないレジャー用品などをたくさん置いている
家庭も危険です。これらの大きな荷物は、侵入者の格好な隠れ場所となり、出入りす
る際の足がかりとなってしまいます。
それ以外にも、玄関周りのガラクタは、放火魔の心をくすぐってしまうこともある。
盗み以上に、火事の時の災難は計り知れません。
日々の整理整頓こそが、ホームセキュリティーなのです。
マンションの「警備員」、さらにセキュリティー会社の警備員は怪しい人間からマン
ションを守り、いざという時は立ち向かうためにある程度の訓練は受けています。
しかしマンションの「管理人」は、マンション運営を清掃し、運営するのが仕事です。
したがって武道や護身は資格として必要ありません。もしものことが起こって管理人
に助けを求めても、まず役に立たないと見たほうがいいでしょう。そもそも管理会社
が管理人を募集するときは、体力があって侵入者に立ち向かえそうな20代、30代
はまず採用しません。髪が白くなって周りから「年長者」として敬語を使ってもらえ
るような50代以降、さらに住み込みの場合は、同じく50代以降の年配の夫婦を採
用する場合がほとんどです。
管理人の個人的能力、才能にもよるでしょうが、いざと言う時に体をはって守って
もらうことに関しては期待してはいけません。
むしろあなた自身がホームセキュリティー用に日々鍛錬すべきかもしれません。
高級マンションともなりますと、オートロックはもちろんのこと、マンションの入り
口の管理室にまず管理人さんが座っています。通いの管理人さんどころか、夫婦で
住み込んでいる場合もありますね。これならばセキュリティーシステムは万全?
ところがこんな管理人常駐マンションでも安心は出来ません。管理人さんは四六時中
窓口に座っていてくれるわけではありません。管理人が食事などで席をはずす昼休
み、窓口から控え室に入り込んだ一休み、さらに戸外の掃除で席をはずした瞬間、
玄関の守りが手薄になるスキなどいくらでもあります。それにお便所の間くらいの
スキでも、出てくる住人と入れ違いにマンションへ入り込んだり、ポストの手紙を
盗み出すのは簡単です。
管理人さんが通いのマンションですと、夕方5時から翌朝9時までは不在、さらに
こういうマンションの場合、管理人さんが住人の顔をすべて覚えていないことが多
く、危険はさらに高まります。
管理人さんにすべてを任せないでください。管理人さんも人間です。
あなた自身がホームセキュリティーを講じなくてはいけません。